【Cheer Up!陸前高田】 「みんなのたからもの」ししゅう高田松原プロジェクト
あっという間に11月。そろそろ冬支度です。
陸前高田での応援したい取り組みをご紹介する「Cheer Up! 陸前高田」。
今回は思い思いの松を「描いて」「つないで」刺繍で高田松原をつくり上げようという活動をご紹介します。
震災前の「高田松原」の美しさは、震災後も語られることが多く、
高田市民を含め、多くの人々の心にもそれぞれに残る松原があります。
その「みんなのたからもの」を、20センチ四方の布に再現し、
集まった作品を一枚のパッチワークにしてつなごうという取り組みを行っているのが
「みんなのたからもの」ししゅう高田松原プロジェクトです。
フリー刺繍家・天野寛子先生の手芸を通じた支援活動と東日本大震災を題材とした作品との出会いにより、
市内で活動する団体や有志が中心となってスタートしました。
現在は実行委員会を中心に、働きかけや展示・ワークショップを開催し、参加を呼びかけています。
(盛岡で展示された時の様子 みんなのたからものプロジェクトより拝借)
今回は市内広田町で行われたワークショップにお邪魔しました。
地域の特産物を使った商品を作っている組合のお母さんたちです。
フリー刺繍という形なので、方法は刺繍、アップリケ、刺し子、キルトなど自由です。
布に針糸で刺した、「松」をテーマにしたものならOK。
思い思いの「思い出の高田松原」「松をモチーフにした」絵を布を使って描いていくという感じです。
最初は配られた木枠を見ながら、わくわくというよりドキドキといった感じですが、
台布を枠にとめて、絵に使う布を選んでいく時には真剣かつ笑顔になっていきます。
昔はよくもの作りをしたり、手芸をやっていたお母さんが多いようです。
それぞれの刺繍セットや刺繍箱を持って参加しているのが印象的でした。
震災から3年が経過し、今なお復興の様々なフェーズに立ち向かっている中で、
バラバラになったコミュニティの再生や畑仕事が出来なくなってしまった方々の
生きがいややりがいにつなげたたいとの思いも込められているこの活動。
手を動かしながら松原の思い出を語り合ったり、作業に夢中になるのが楽しいという声を聞いていると、
地域の方々をつなぐ一助にもなっていると感じました。
作品の提出は、
第一次が2014年12月31日、第二次が2015年の12月31日と2回の締め切りを設け、
第一次に提出されたものから順につないでいく予定だそうです。
実行委員会は、「布絵」として開催された市の市民講座にも協力しており、
11月2日~3日に米崎地区コミュニティセンターで開催される市民芸術祭の一般作品展示で、
この講座の参加者の作品を見ることができます。
この展示の際、同プロジェクトや作品の応募要項のチラシも設置されるそうです。
ぜひ今後の動きも応援していきたいと思います。