Home高田のはなし > アバッセたかたに見る、生まれ変わる陸前高田の中心市街地~復興の歩み2016・後編【高田のはなし】

アバッセたかたに見る、生まれ変わる陸前高田の中心市街地~復興の歩み2016・後編【高田のはなし】

今年も3月11日が過ぎました。東日本大震災から丸6年が経過し、7年目の復興まちづくりが始まっています。
今回の「高田のはなし」は前編に引き続き、写真とともに復興の歩みを振り返りたいと思います。

まちづくりプラットフォームでは毎月11日、facebookページにて陸前高田市内の復興状況や季節の風景を写真でお届けする「定点観測」のコーナーを設けています。
沢山の写真の中から、後編の今回は、2017年4月に開業予定の大型商業施設「アバッセたかた」の記録とともに、中心市街地の変化をまとめました。

「0」からつくるまちづくり

201309

この6年間、おそらく最も変わった風景の一つをまずはご覧ください。
この写真は、まちづくりプラットフォームが「定点観測」をはじめた2013年9月に撮影した中心市街地です。
かつては写真の真ん中あたりに、市役所の庁舎がありましたが、この時には既に解体されています。奥に見えるビルもこの後解体され、手前の道路は今、10メートルの盛り土の下に眠っています。

201604

そしてこちらは、2016年4月にキャピタルホテルの駐車場から撮影した中心市街地です。
2013年に撮影した地点とは違いますが、広大な面積がかさ上げされ大きく風景が変わったことがおわかりいただけるかと思います。
かさ上げした場所には、まだ平らになった土と重機しかありませんが、すでに新しい中心市街地づくりがはじまっています。

本丸公園から見た「アバッセたかた」ができるまで

中心市街地に最初に開業するのは、スーパーや専門店等20店舗が入る大型商業施設「アバッセたかた(abasseTAKATA)」(2017年4月27日開業予定)です。この名前は公募676件の中から選ばれました。
「あばっせ」は方言で、「一緒に行こう」と誘うときに使う言葉です。

201606

こちらの写真は2016年6月に、高田町の本丸公園から撮影したものです。ここに、アバッセたかたの建設が進められていきました。

201609

201610

上は2016年9月の同じ地点の様子です。
下は1ヶ月後の2016年10月。基礎の工事がはじまっていました。

abasse201612

2016年12月になると、建物の形が見えはじめてきました。
写真の左側がアバッセたかた、真ん中に見える三角屋根は併設される市立図書館です。

201701

年が明けて2017年1月。かなり全体像がはっきりしてきました。

201703

そして開業まで残すところ1ヶ月となった2017年3月現在、ここまで建設が進みました!

アバッセたかたがつなぐNPO×商業者の新しいアクション

目に見える形で整備が進む一方、にぎわいのあるまちはハードの整備だけでつくられるものではありません。
きれいにつくられていく町というハコの中に、そこでなりわいを立て、暮らしていく沢山の人たちの想いを込めていくことで、いいまちができるのではないでしょうか。
ソフトの整備、それがこれからの取組みになります。そしてその取り組みは、なにも行政や商売をする人たちだけで行わなければならないものではありません。

nigiwai1207

実は、NPOもまちのにぎわいづくりに貢献したい!という想いを持っており、2016年の末から「チームNPOにぎわい会議(仮)」というチームをつくり、NPOや商業者、行政を交えたワークショップを開催していました。(写真はワークショップの様子)
ここでNPOと商業者の間につながるきっかけができたことから、アバッセたかたの開業イベントにNPOも盛り上げ役として協力することになりました。
開業イベントは4月27日からゴールデンウィークの期間に予定しており、NPOも現在、ワークショップで出されたアイディアの実現も含め、来場者に楽しんでもらえるような企画の準備を進めています。

にぎわいのあるまちを目指して
中心市街地の再生に向けて、3月27日に商業エリアの宅地引き渡しが初めて行われました。アバッセたかたの完成の後は、個店の建築が本格化していきます。
中心市街地は陸前高田の新しい“顔”になります。
新しい店の出店と、懐かしい店の復活。
遊具が設置されたり、屋外のイベントにも使えるような広場の整備。
新しいまちを多くの人に利用してもらうために、まちゼミ等のイベントも商業者を中心に計画されています。
これまでずっとまちづくりに取り組んできた人と、これから取り組もうとする人たちがつながり、新しいアクションも生まれはじめています。

様々な人が様々な形で、にぎわいのあるまちという共通の目標を目指す。
みんなでつくる復興まちづくり。その言葉が表す姿の一つがここにあるのではないでしょうか。

カテゴリー: 高田のはなし 






コメントを書く







コメント内容


画像投稿 (JPEG画像 横幅900ピクセル以内でお願いします)