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【高田のはなし】夏の会話

8月に入りました。
東北地方は7月末にようやく梅雨が明け、いよいよ夏の本番を迎えます。
この地方はからっと晴れるというよりも蒸し暑い日が多いので、内陸の方が温度は高いのに、体感気温はこちらの方が暑いと感じる方もいるようです。

夏空

さて、今回はそんな蒸し暑い時期によく交わされる言葉をご紹介したいと思います。

「あんだ、そごさごはんおいでだらば“あめて”しまうよ」
「んだがら、いま冷蔵庫さ入れっかなと思っでた」

この季節らしいキーワードは“あめる”という単語です。
“あめる”は北海道や東北地方などで使われる言葉で、「(食品が)腐る」「(食材が)悪くなる」「(食品が)傷む」ことを意味します。
気温が高くなる夏時期、悪くなりやすい食材を直射日光があたる場所につい置いてしまうと、食材が傷んでしまいます。
上の会話だと、こんな意味に変換されます。

「あなた、そこにご飯を置いておくと(食材が)傷んでしまいますよ」
「そうなんです、ちょうどいま冷蔵庫に入れようかなと思っていたところです」

うっかりお弁当を長時間置きっぱなしにしてしまった時や、たまごなど悪くなりやすいものが置かれているのを見ると、「“あめて”しまうから閉まった方がいいよ」と言うこともあります。
この言葉は梅雨時期から夏場にかけてよく聞かれますので、もしお弁当を出しっぱなしにしている人を見かけたら、使ってみてはいかがでしょうか。

ちなみに、“あめる”という言葉は新潟でも使われるようです。
ところが意味が異なり、あちらでは「はげる」「つるつるする」という意味になるそうです。
「雪で“あめて”いて転んでしまった」という使い方をするそうですが、東北の人と新潟の人が話をすると、お互いに「???」となってしまいそうですね。
同じ言葉でも違う意味を示すところが、方言の面白いところだと思います。

夏には夏の、冬には冬にしか使われない言葉というものがありますので、地元の方と会話をする際の楽しみのひとつにしていただければと思います。


「冬の会話」も紹介していますので、よろしければご覧ください。
>>>【高田のはなし】冬の会話

カテゴリー: 高田のはなし 






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