【高田のはなし】三陸わかめ~その②:浜の作業編~
5月もあっという間に後半ですね。気仙地域は山の緑のコントラストが一段と美しい季節となりました。
先日取材したわかめ漁、今月は海での刈り取り後の「浜での作業」についてご紹介します。
前回の内容はコチラをご覧下さい→海の作業編
鮮やかな緑色に感激!
養殖場から漁港に戻り、フォークリフトでわかめを下ろしたら、浜で湯通し→塩蔵(えんぞう)→脱水までを行います。
まずは湯通しと冷却です。刈り取ったばかりのわかめを湯の中に投入。茹でると茶褐色から鮮やかな緑色に変わります。
この緑色が本当に美しい!茹でてから電動モーターで網を上げ、隣の水槽へ。
わかめを冷海水の中で泳がしながら急速に冷やし、袋詰め用のネットに入れていきます。
この時、この後の加工場での作業を考えて、わかめを絡まないように入れることがとても大切だそうです。
失礼ながら、ゆらゆら揺れるわかめを冷やす作業はとても楽しそうに見えてお手伝いをさせてもらったのですが、
「ただわかめを触っているだけではダメ」なのだそう。丁寧な作業が求められます。
そして、水槽の裏では袋詰めしたわかめの重さを計り、一定量に合わせてから袋を縛っていきます。
洗濯機で塩蔵!?
続いては塩蔵作業です。
ここで使う機械は通称「洗濯機」と呼ばれているのですが…蓋をあけるとその通り、
飽和食塩水がグルグルと回転していて大きな洗濯機のようです。ここに、投入するわかめの量に応じて塩を入れます。
しばらく回させ馴染んだら、わかめを詰めた袋をフォークリフトで運び洗濯機の中に入れます。
60分ほど回して、今後は脱水用の水槽に運びます。
すのこを敷いた水槽に順番に重ねていき、全ての塩漬けが終わったら、カバーをかけてこのまま一晩脱水します。
水は水槽の下から外に流れるようになっています。一晩脱水したわかめは、漁港から車で5分ほどの加工場へと運びます。
浜の作業はチームワーク!
船の上では2人だった作業も、浜では5人増えて7名。茹でる人、冷ます人、袋詰めする人、ネットを縛る人…と、
それぞれに担当がありながら、同時進行のものもあるので、進捗を見ながら持ち場を変えて動きます。
2トンのわかめの塩蔵や片付けが終わるまで約5時間、いつの間にか出てきた日差しを浴びながら、
浜はまさにチームでの作業でした!
この後の加工場での仕事は、第3弾でご紹介します。6月もどうぞお楽しみに!