子どもに生きる力と喜びを “パクト”の「子ども支援」【Cheer Up!陸前高田】
今回の「Cheer Up!陸前高田」では、震災後継続して市内で活動を行っている『特定非営利活動法人 パクト』(以下、パクト)をご紹介します。
パクトは、東日本大震災を受け設置された「陸前高田市災害ボランティアセンター」に関わる市内外の有志により、2011年7月に設立された地元の団体です。
2012年10月に法人化し、下記の3つの事業を柱とし活動しています。
・陸前高田市復興サポートステーション(ボランティアの活動拠点)
・子ども支援
・二又復興交流センター(簡易宿泊所)の運営
今回は、3つの事業の中のひとつ「子ども支援」について、スタッフの桒久保さん(写真左)と古野さん(同右)にお話を伺いました。
《パクトの子ども支援活動》
東日本大震災によって居場所を失った子どもたちが気軽に集える憩いの場「みちくさルーム」の運営を中心に、学用品の支援・子ども支援ネットワーク会議の運営・情報誌「たかたん」の発行などを行っている。
「子どもらしい日常」を取り戻す
東日本大震災によって、陸前高田の子どもたちは、大切な人・もの・思い出を失っただけでなく、自分らしくいられる“居場所”も失いました。公園がなくなり、学校の校庭には仮設住宅が建つ中、子どもが気軽に遊んだり集ったりできる場所が減ってしまいました。
のびのび遊べないことに加え、震災の影響による心身のストレスを抱える子どもたち。
この状況を受け、“自由な居場所”をつくることで、楽しい思い出づくりや健やかな成長を、と2011年10月に「みちくさルーム」がはじまりました。
“学び”や“交流”が生まれる場
現在、「みちくさルーム」は、市内4カ所(気仙町・広田町・矢作町・小友町)で実施しています。地区ごとに協力大学の参加があり、それぞれの大学生が中心となり活動内容を企画、パクトがサポートし、当日のプログラムを組み立てています。
子どもたちが思いきり体を動かせる遊び…
子どもたちが主役になれる遊び…
子どもたちの好奇心をかき立てられる遊び…ってなんだろう?
子どもたちのことを考える学生たちも真剣そのもの。
参加する子どもはもちろん、学生にとっても“学び”の場になっています。
開始してから現在まで、活動に参加した大学生ボランティアの人数は延べ2,600人を超えるそうです。
陸前高田には大学がないので、高校卒業後に進学するにはまちを出なければなりません。ですので、普段なかなか関わる機会のない大学生のお兄さんやお姉さんは、子どもたちにとって新鮮かつ刺激的でとても貴重な存在です。
このような“交流”の場が子どもたちに与える影響は、すごく大きいものではないでしょうか。
嬉しいことに、大学を卒業してからも、陸前高田に足を運んでくれる方もいるそうで、子どもたちや陸前高田が、大学生に与えた影響も大きいようです。
ボランティアからはじまったご縁。
これから先も長く続いていきますように…
そして、次のステップへ
東日本大震災から6年。
今までの子ども支援活動に加え、子どもや子どもを取り巻く環境の変化への対応として、これまで週末に行っていた子どもの居場所づくりを発展させ、平日に実施できるような事業の展開を予定しています。
震災前の日常に戻りつつある生活の中で、「自由」「発見」「体験」「交流」をキーワードに、子どもたちが自分で考え、選び、歩んでいく機会の提供を目指したものです。
最近の「みちくさルーム」では、以前みちくさルームに来ていた中学生や高校生の参加もあり、小学生と一緒に遊んだり面倒をみたりという様子がみられるようです。
参加側だった子どもたちが、今度は提供する側になれる機会にもなりそうですね。
※事業の展開にあたり、パクトからの情報提供・ご協力のお願い。
・平日の子どもの過ごし方、居場所のニーズに関する情報
(地域ごとの学童保育、スポーツ少年団の状況、保護者のニーズなど)
・市内の空き物件に関する情報(空き家、空き店舗、貸し地など)
・人材に関する情報(保育士や子どもに関する仕事の経験・関心をお持ちの方)
上記の情報をお持ちの方は、下記までご連絡をお願いします。
〇連絡/問合せ先:パクト 子ども支援(担当:古野)
Tel:080-6290-9966
Mail:child.p@ct311.org
今後のパクトの動きに、是非ご注目ください!
子どもの成長とともに、パクトも成長していきたい!と熱く語っていただいた、桒久保さん古野さん、ご協力ありがとうございました。
(参考リンク)
特定非営利活動法人 パクト
・当サイト団体紹介ページ
https://goo.gl/qUCEJe
・WEBサイト(外部リンク)
http://pact-rt311.org/