【高田のはなし】三陸の風物詩「やませ」
2015年04月30日
ゴールデンウィーク目前となりました。
今年は例年より少し早く桜の季節が来て、水仙、チューリップと春の花々が鮮やかな陸前高田です。
4月に入って暖かな陽気になり、その後不安定なお天気もありましたが、
最終週の週末から更に気温が上がり、25度を超える日が続いていました。
一気に夏が来たような暑さに「もう半袖でもいいくらいだね」という挨拶が増えてきましたが、
まだまだ油断できないのが三陸地域です。
春から初夏にかけてやってくる、「やませ(山背)」です。
「やませ」は、オホーツク海から吹く冷たく湿った北東風のことで、
海上と沿岸付近、海に面した平野に濃霧を発生させます。
写真は、4月29日に小友町箱根山の展望台から撮影したもの。
海上を進む雲(濃い霧)が陸に向かっているのが見えます。
情景としてはとても美しいのですが、非常に冷たいので、冬に戻ったかのような寒さを感じました。
箱根山が22度でも、雲海の中は11度だったそうです。
地元では「これが来ると春が来たって感じるんだよ」という方もいますが、
震災後に全国各地から陸前高田に来た方は、「小学校の教科書では習ったけど、初めて見て体感した」と、
視界も悪くなるような濃い霧に驚く人も多いようです。
三陸の風物詩とも言われる「やませ」。
この季節ならではですが、体調管理や車の運転への影響は出ない様に気を付けたいですね。