【CheerUp!】田谷地区住民ワークショップ
11月23日(土)、広田町田谷地区集団移転協議会が主催する住民参加ワークショップが開催されました。
今回はこの住民ワークショップの様子をお伝えします。
「田谷地区住民ワークショップ―被災した田谷の低地をどうしたいですか?―」と題したこのワークショップは、田谷地区の集団移転協議会が主催し、都市建築の専門家の協力を得て開催されました。
集まった住民の方は男性グループ、女性グループに分かれて、被災した低地に「どんなものがあったらいいか?」「どんなことができるのか?」「実現のために必要な環境」等、様々なアイディアを出し合いました。
夢のあるプラン、現実的なプラン、様々な「こうなったらいいな」が出され、熱のこもったワークショップはあっという間に時間が過ぎていきました。
最後には各グループからアイディア出しの共有がありました。その中で、各グループから共通して出ていたものは①海水浴場の復活②地場産品を活かした産業③宿泊の三つです。
美しい浜が復活すれば夏場はそこに海水浴客が大勢訪れ賑わう。その人たちに地場産品をぜひ買ってもらい、そして夜は地元に泊まって、出来ればそこでは地元との交流が生まれて、継続して広田に関わることに繋がってほしい。
観光だけでもなく、一次産業だけでもない、全てに関わる根っこの話があったと感じました。
また、「新しいまちの中にはこんな施設があったら良い」という、生活に密着した現実的なお話も多数出ていました。
田谷地区集団移転協議会会長は、「今のこの被災した風景を、何もせず後世に残すわけにはいかない」「このワークショップは田谷だけに関わるものではなく、被災していないところも含めて広田をどんなまちにしていくか、それをいろんな角度、知恵を借りて考えていきたい」とあいさつの中で語られていました。
印象的だった言葉は、「高田のまち以上のものに広田をしたい!」「広田のまちを立派にして、支援してくれた人に恩返しを」という思いです。
一足飛びの復興は難しい…けれど、5年先、10年先の広田の土台をつくっていきたい。その思いをつなげ、拡げて行くためのワークショップでもあったのではないでしょうか。
住民が思い描く「すみやすいまち」の実現に向けて、支援をする側にはこれから何が求められるのか。取材を行った私達も考える機会となりました。
田谷地区では今後も住民ワークショップを開催し、自分たちのまちづくりプランの作成を目指していくそうです。
私達も、住民のみなさんの自ら立ち上がり進もうとする行動をこれからも応援し、サポートしていきたいと思います。